サブ3.5は、
の略語で、ランニングやマラソン競技で使われる場合は
フルマラソンで3時間30分を切ること
を指しています。
- 意味:下、下位、副
- 例 :
- subway
:道の下
→ 地下鉄 - submarine
:海面の下
→ 潜水艦
- subway
などと同意で、この場合は
を意味しています。
サブ3.5の各ペース
サブ3.5を達成するには、
を切るペースで走る必要があります。
サブ3.5の目安となる各距離ペース
1kmを4’58″一定のペースで走った場合、各到達距離の時間表です。
km | time | |
---|---|---|
5km | : | 24’50” |
10km | : | 49’40” |
15km | : | 1:14’30” |
20km | : | 1:39’20” |
ハーフ (21.0975km) | : | 1:44’47“ |
25km | : | 2:04’10” |
30km | : | 2:29’00” |
35km | : | 2:53’50” |
40km | : | 3:18’40” |
フル (42.195km) | : | 3:29’34“ |
距離 | 4’59” | 5’00” | 5’01” |
---|---|---|---|
5km | 24’55” | 25’00” | 25’05” |
10km | 49’50” | 50’00” | 50’10” |
15km | 1:14’45” | 1:15’00” | 1:15’15” |
20km | 1:39’40” | 1:40’00” | 1:40’20” |
ハーフ (20.0975km) | 1:45’08” | 1:45’29” | 1:45’50” |
25km | 2:04’35” | 2:05’00” | 2:05’25” |
30km | 2:29’30” | 2:30’00” | 2:30’30” |
35km | 2:54’25” | 2:55’00” | 2:55’35” |
40km | 3:19’20” | 3:20’00” | 3:20’40” |
フル (42.195km) | 3:30’16” | 3:30’59” | 3:31’41” |
距離 | 4’55” | 4’56” | 4’57” |
---|---|---|---|
5km | 24’35” | 24’40” | 24’45” |
10km | 49’10” | 49’20” | 49’30” |
15km | 1:13’45” | 1:14’00” | 1:14’15” |
20km | 1:38’20” | 1:38’40” | 1:39’00 |
ハーフ (20.0975km) | 1:43’44” | 1:44’05” | 1:44’26” |
25km | 2:02’55” | 2:03’20” | 2:03’45” |
30km | 2:27’30” | 2:28’00” | 2:28’30” |
35km | 2:52’05” | 2:52’40” | 2:53’15” |
40km | 3:16’40” | 3:17’20” | 3:18’00” |
フル (42.195km) | 3:27’28” | 3:28’10” | 3:28’52” |
サブ3.5の難易度

サブ3が
市民ランナーの憧れ…!
とされているのに対して、サブ3.5は
アマチュアランナーが目指すべき目標点
と捉えられている向きが強いようです。
サブ4からのステップアップ
サブ3への中間ゴールとしてのモチベーション維持
という意見が多かったですが、それでも42.195kmを5’00″/km切るペースで走りきる必要があるので、難易度は高めです。
ちなみに、2017年度のサブ3、サブ3.5それぞれの達成者の割合は
- サブ3
- 男性:3〜6%
- 女性:0.4〜0.8%
- サブ3.5
- 男性:12〜14%
- 女性:3〜5%
とされており、フルマラソン挑戦者全体の約20%弱しかいませんので、やはりサブ3.5の難易度は高いと言えます。
サブ3.5の速さのイメージ
例えば、サブ3.5を達成できるラインの4’58″/kmペースで考えた場合、その速度を単純計算をすると
となります。
女性が自転車を漕ぐ平均時速がだいたい11~14km/hとされているので、ほぼ同じスピードでで42.195kmを走り切る計算になります。

サブ3.5の速さを置き換えてみると
何かの参考までに、中学や高校の体育の授業なんかで計測されやすい
- 50m
- 100m
- 1,500m
- 3,000m
の各距離で置き換えてみると
- 50m
- タイム:14″90
- 100m
- タイム:29″80
- 1,500m
- タイム:7’27”
- 3,000m
- タイム:14’54”
のペースで42.195kmを走ることとなります。
サブ3.5のための練習方法

多くの専門家の意見を参考にすると、
- 長距離に慣れる
- 心肺機能を向上させる
- スピードを付ける
- 量をこなす
- 適度に休む
ことがサブ3.5クリアのための必要条件として挙げられています。
長距離に慣れる

サブ4を達成して次にサブ3.5を目指すも、あとちょっと届かなかった…
という方に多い主な原因として、
長距離に慣れていない
ことが言われています。
学生の時に何かしら運動をしていたり、ある程度身体能力的な部分でもサブ4は達成出来るものの、
身体が長距離に慣れていないのにサブ3.5を目指そうするランナーは多い
ため、まずは
- 肉体的
- 精神的
にも長距離に慣れることが提唱されています。
長距離に慣れるためには、他の必要条件でもある
- 心肺機能を向上させる
- スピードを付ける
ための各トレーニングと合わせて行っていくと効率的かもしれません。
心肺機能を向上させる

心肺機能を向上させるには、
- LSDトレーニング
- インターバル走
が効果的だ考えられています。
LSDトレーニング
Long Slow Distance
LSDトレーニングは、自分にとってゆっくりなペースで
身体に低負荷をかけながら長時間・長距離走るトレーニング
のことで、ポイントとしては
- ゆっくり大きく呼吸しながら走る
- 一定のペースをキープする
の2つが推奨されています。
ゆっくり大きく呼吸しながら走ることで
毛細血管の発達や心肺機能の開発などを促すため、持久力が付きやすくなる
効果があります。
また、長い距離でも一定のペースをキープして走ることで
有酸素運動効果を発揮し体内の脂肪をエネルギーとして燃焼しやすくなり、走るための余分な脂肪が落ちやすくなる
ことが期待できます。
ちなみに、サブ3.5を目指す場合のLSDトレーニング距離としては
週に1〜2回は約25〜30kmを走る
ことが推奨されています。
また、LSDトレーニングを行う場合は、
風の抵抗や、道の凸凹感を身体に馴染ませておく
ために
ジム等に置いてあるトレッドミルで走るのではなく、実際に外で道順等を変えながらいろんなコースを作って走る
ことも効果的だとされています。
スピードを付ける

サプ3.5を目指す場合、長距離を走る持久力だけでなくスピード系の瞬発力も求められます。
ここでは
心肺機能を上げつつスピードも付く代表的なトレーニング
を3例記載していますが、必ずしも下記をすればいいということではありません。
自分の今の
- 走力
- 筋力
- 体力
- 体調
- 目標値
などに合わせて、より自分に合ったスピード系トレーニングを実践していくことが大切だと思います。
インターバル走
インターバル走は、
速いスピードランをゆっくりペースのジョッギングと組み合わせて複数回繰り返していくトレーニング
で、サブ3.5を目指すランナー向けのインターバル走としては、
1kmインターバルの3〜5セットを週に最低1回は取り組む
ことが推奨されています。
間隔、隔たり、間合い
1kmインターバル例
- STEP
1km走る
自分の80%〜90%の力で1km走ります。
- STEP
2分間ジョギング
1km走り終えた後の2分間はジョギングしつつ呼吸を整えます。
- STEP
3〜5回繰り返す
STEP1〜STEP2を1セットとして、3〜5セット連続で繰り返します。
レペティショントレーニング
レペティショントレーニングは、
1〜3kmの全力走を、休憩をはさみながら繰り返し行うトレーニング
で、サブ3.5を目指すランナー向けのレペティショントレーニングとしては、
週に最低1回は取り組んでいく
ことが推奨されています。
繰り返し、反復
レペティショントレーニング例
- STEP
1〜3km走る
自分の80%〜90%の力で1〜3km走ります。
このとき走る距離は自分判断で自由に決めていきます。
- STEP
休む
STEP 1を終えたら、呼吸が落ち着くまで休みます。
休む時間の目安としては
15〜30分で、この時になるだけ
- ウォーキング
- ストレッチ
などをしながら呼吸を落ち着かせます。
- STEP
繰り返す
STEP1〜STEP2を1セットとして、3〜5セット連続で繰り返します。
また、STEP1での走る距離は、同じでも走るたび変えても大丈夫です。
例- 1セット目
:1km走+15分休憩 - 2セット目
:3km走+30分休憩 - 3セット目
:1km走+20分休憩 - 4セット目
:2km走+15分休憩 - 5セット目
:1km走+30分休憩
- 1セット目
ヤッソ800
バート・ヤッソ氏が考案したトレーニング方法で、
800m+400m × 5〜10セットを月に1〜2回取り入れる
のが良いようです。
ヤッソ800
- STEP
800m走る
サブ3.5を達成したい場合、800mを3分29秒以内に走ることが目安となります。
- STEP
400mを上記と同じタイムで走る
仮に800mを3’29″で走ったとしたら、次に400mを3分29秒かけて走りながら呼吸を整えます。
- STEP
セット数を増やしていく
STEP1〜STEP2を1セットとして、1回に行うセット数を
- 3〜5セット
- 5〜8セット
- 8〜10セット
と段階的に増やしていき、最終的に10セット行います。
個人差等はありますが、ヤッソ800のトレーニング方法が注目されているのは、
10セット行った時の800mのタイムが、フルマラソンのタイムに置き換えた場合の目安になる
と考えられている点です。
10セット目の800mが◯分□秒だった場合、
フルマラソン≒◯時間□分–秒
といった感じで、例えば
ヤッソ800を行い10セット目の800mを3分20秒で走った
場合、フルマラソンのタイムも
3時間20分前後で走れるだろう
との目安になります。
一概には言えませんし、ヤッソ800で10セット出来たからといって必ずしもフルマラソンでサブ3.5を達成できる保証にはなり得ませんが、あくまでも目安として考えられています。
他にもあるスピードを付けるトレーニング
サブ3.5を目指す上で必要なスピードを付けるトレーニングは、上記以外にも
- 短距離ダッシュ
- 坂道ダッシュ
- 勾配ラン
などもあります。
いづれにしてもスピード付ける系のトレーニングは正直キツいものがありますが、スピードが付くだけでなく
- 呼吸循環器系の強化
- 最大酸素摂取量の向上
- 筋持久力の向上
- 乳酸が溜まりにくい筋肉への改善
など多くの効果が見込めるようになりますし、した分だけちゃんと結果に反映されてくると思います。
量をこなす

多くの長距離ランナーの間では、
距離はウソをつかない
って言葉が、
自分の走った距離は結果にきちんと反映される
って意味でよく使われています。
どんなペースで走ったとしても、走った分だけしっかりと身体がマラソン仕様になっていきますし、必要な体力も自然と付いてきます。
長距離を走ることに対する肉体的・精神的な耐性を付けるって意味でも走る距離を積み上げていくことは大切です。
サブ3.5達成者の走行距離
サブ3.5を達成したランナーの多くは、最低でも
週に1〜2回は25〜30kmの長距離ランを採り入れている
ケースがほとんどですし、その他のトレーニングと合わせば月間走行距離として
250〜300kmを走っている
との意見が大半でした。
加えて、サブ3.5を目指すランナーの多くは
- 基礎体力を付ける期間
- 心肺機能をあげる期間
- スピードを付ける期間
- 長距離耐性を付ける期間
などを分けてトレーニングしている場合が多く、トータルで
半年間くらいの期間を設けてトレーニングしている
方がほとんどな印象を受けます。
サブ3.5達成のためのトレーニングを自分で行っていく場合、結構孤独でもありますが
走行回数を増やしつつ、走行距離をコツコツと延ばしていく
ことが大切な要因と言えそうです。
適度に休む

サブ4を達成された方がサブ3.5の壁にぶつかる場合、その多くが
それまでと同じ練習方法で練習量だけ増やすケースが多い
ようです。
そこで新たに多くの長距離ランナーの間では、
- 心肺機能を向上させる
- スピードを付ける
ためのトレーニングを行うと、それだけ身体への負荷も多くなっていきます。
そのため、
しっかり休んで身体を回復させることも、サブ3.5を達成するための大切な要素
となります。
また、各トレーニングはそれぞれ分けて行っていく方が効果的ですし、効果的なトレーニングを続けていくためにはしっかり休むことも大切です。
サブ3.5達成者が選んでいるランニングシューズ

サブ3達成者の多くが選んでいるランニングシューズの特徴として、
- 軽量性
- 反発性
- クッション性
がいづれも高水準で備わっているシューズ
が条件となっている傾向にあります。
軽いシューズは脚への重さ的な負担を軽減してくれますし、反発性はスピードを出す上で重要な要素になります。
クッション性は脚への衝撃を和らげてくれるので、持久性に大きく影響します。
特に近年ではランニングシューズを開発している各メーカーの技術躍進もあり
がトレンドになりつつあるようです。
また、サブ3を目標とするランナーは
- 練習用
- レース用
- スピード強化用
- 身体作り用
など、使用目的でランニングシューズを使い分ける分けるランナーも多く見受けられます。
そこで、
- クッション性
- 反発性
- 軽量性
がいづれも優れたランニングシューズで
- 練習用
- フルマラソン用
- 兼用できる
などの条件を満たすようなランニングシューズを下記にピックアップしてみましたので、何かの参考にしていただければと思います。