サブ3は、
の略語で、ランニングやマラソン競技で使われる場合は
フルマラソンで3時間を切ること
を指しています。
- 意味:下、下位、副
- 例 :
- subway
:道の下
→ 地下鉄 - submarine
:海面の下
→ 潜水艦
- subway
などと同意で、この場合は
を意味しています。
サブ3の各ペース
サブ3を達成するには、
を切るペースで走る必要があります。
サブ3の目安となる各距離ペース
1kmを4’15″一定のペースで走った場合、各到達距離の時間表です。
km | time | |
---|---|---|
5km | : | 21’15” |
10km | : | 42’30” |
15km | : | 1:03’45” |
20km | : | 1:25’00” |
ハーフ (21.0975km) | : | 1:29’40“ |
25km | : | 1:46’15” |
30km | : | 2:07’30” |
35km | : | 2:28’45” |
40km | : | 2:50’00” |
フル (42.195km) | : | 2:59’20“ |
距離 | 4’16” | 4’17” | 4’18” |
---|---|---|---|
5km | 21’20” | 21’25” | 21’30” |
10km | 42’40” | 42’50” | 43’00” |
15km | 1:04’00” | 1:04’15” | 1:04’30” |
20km | 1:25’20” | 1:25’40” | 1:26’40” |
ハーフ (20.0975km) | 1:30’01” | 1:30’22” | 1:30’40” |
25km | 1:46’40” | 1:47’05” | 1:47’30” |
30km | 2:08’00” | 2:08’30” | 2:09’00” |
35km | 2:29’20” | 2:29’55” | 2:30’30” |
40km | 2:50’40” | 2:51’20” | 2:52’00” |
フル (42.195km) | 3:00’02” | 3:00’44” | 3:01’26” |
距離 | 4’12” | 4’13” | 4’14” |
---|---|---|---|
5km | 21’00” | 21’05” | 21’10” |
10km | 42’00” | 42’10” | 42’20” |
15km | 1:03’00” | 1:03’15” | 1:03’30” |
20km | 1:24’00” | 1:24’20” | 1:24’40” |
ハーフ (20.0975km) | 1:28’37” | 1:28’58” | 1:29’19” |
25km | 1:45’00” | 1:45’25” | 1:45’50” |
30km | 2:06’00” | 2:06’30” | 2:07’00” |
35km | 2:27’00” | 2:27’35” | 2:28’10” |
40km | 2:48’00” | 2:48’40” | 2:29’20” |
フル (42.195km) | 2:57’13” | 2:57’55” | 2:58’38” |
サブ3の難易度

サブ3は
市民ランナーの憧れ…!
とされていて、いわば
アマチュアランナーの到達点
のような目標域といわれています。
2019年末時点のフルマラソン世界公式記録が
2:01’39”
エリウド・キプチョゲ選手
/ ケニア
となっていますから、サブ3が達成出来れば
世界トップランナーと同じカテゴリーに属する
ことになります。
1:59’40″2‘
(エリウド・キプチョゲ選手 / ケニア)
ですが、市民マラソン大会でサブ3を達成する割合は
です。
4’15″/kmペースで42.195kmを走りきらなければいけませんし、後半はどうしても疲労等でペースが落ちることが予想されるので、相当ハードルが高いです。
サブ3の速さのイメージ
例えば、サブ3を達成できるラインの4’15″/kmペースで考えた場合、その速度を単純計算をすると
となります。
一般的な自転車で走った時の平均時速がだいたい12~17km/hとされているので、自転車よりも気持ち速いペースで42.195kmを走り切る計算になります。

サブ3の速さを置き換えてみると
何かの参考までに、中学や高校の体育の授業なんかで計測されやすい
- 50m
- 100m
- 1,500m
- 3,000m
の各距離で置き換えてみると
- 50m
- タイム:12″75
- 100m
- タイム:25″50
- 1,500m
- タイム:6’22”
- 3,000m
- タイム:12’45”
のペースで42.195kmを走ることとなります。
サブ3のための練習方法

多くの専門家の意見を参考にすると、
- 心肺機能を向上させる
- スピードを付ける
- 量をこなす
ことがサブ3クリアのための不可欠条件として挙げられています。
心肺機能を向上させる

心肺機能を向上させるには、
- LSDトレーニング
- インターバル走
が効果的だ考えられています。
LSDトレーニング
Long Slow Distance
LSDトレーニングは、自分にとってゆっくりなペースで
身体に低負荷をかけながら長時間・長距離走るトレーニング
のことで、ポイントとしては
- ゆっくり大きく呼吸しながら走る
- 一定のペースをキープする
の2つが推奨されています。
ゆっくり大きく呼吸しながら走ることで
毛細血管の発達や心肺機能の開発などを促すため、持久力が付きやすくなる
効果があります。
また、長い距離でも一定のペースをキープして走ることで
有酸素運動効果を発揮し体内の脂肪をエネルギーとして燃焼しやすくなり、走るための余分な脂肪が落ちやすくなる
ことが期待できます。
ちなみに、サブ3を目指す場合のLSDトレーニング距離としては
週に1〜2回ほど約30km前後を走る
ことが推奨されています。
スピードを付ける

サプ3を目指す場合、長距離を走る持久力だけでなくスピード系の瞬発力も必要になってきます。
ここでは
心肺機能を上げつつスピードも付く代表的なトレーニング
を3例記載していますが、必ずしも下記をすればいいということではありません。
自分の今の
- 走力
- 筋力
- 体力
- 体調
- 目標値
などに合わせて、より自分に合ったスピード系トレーニングを実践していくことが大切だと思います。
インターバル走
インターバル走は、
速いスピードランをゆっくりペースのジョッギングと組み合わせて複数回繰り返していくトレーニング
で、サブ3を目指すランナー向けのインターバル走としては、
1kmインターバル×5セットを週に最低1回は取り組む
ことが推奨されています。
間隔、隔たり、間合い
1kmインターバル例
- STEP
1km走る
自分の80%〜90%の力で1km走ります。
- STEP
2分間ジョギング
1km走り終えた後の2分間はジョギングしつつ呼吸を整えます。
- STEP
5回繰り返す
STEP1〜STEP2を1セットとして、5セット連続で繰り返します。
レペティショントレーニング
レペティショントレーニングは、
1〜3kmの全力走を、休憩をはさみながら繰り返し行うトレーニング
で、サブ3を目指すランナー向けのレペティショントレーニングとしては、
週に最低2回は取り組んでいく
ことが推奨されています。
繰り返し、反復
レペティショントレーニング例
- STEP
1〜3km走る
自分の80%〜90%の力で1〜3km走ります。
このとき走る距離は自分判断で自由に決めていきます。
- STEP
休む
STEP 1を終えたら、呼吸が落ち着くまで休みます。
休む時間の目安としては
15〜30分で、この時になるだけ
- ウォーキング
- ストレッチ
などをしながら呼吸を落ち着かせます。
- STEP
繰り返す
STEP1〜STEP2を1セットとして、3〜5セット連続で繰り返します。
また、STEP1での走る距離は、同じでも走るたび変えても大丈夫です。
例- 1セット目
:1km走+15分休憩 - 2セット目
:3km走+30分休憩 - 3セット目
:1km走+20分休憩 - 4セット目
:2km走+15分休憩 - 5セット目
:1km走+30分休憩
- 1セット目
ヤッソ800
バート・ヤッソ氏が考案したトレーニング方法で、
800m+400m × 5〜10セットを月に1〜2回取り入れる
のが良いようです。
ヤッソ800
- STEP
800m走る
サブ3を達成したい場合、800mを3分以内に走ることが目安となります。
- STEP
400mを上記と同じタイムで走る
仮に800mを3分で走ったとしたら、次に400mを3分かけて走りながら呼吸を整えます。
- STEP
セット数を増やしていく
STEP1〜STEP2を1セットとして、1回に行うセット数を
- 3〜5セット
- 5〜8セット
- 8〜10セット
と段階的に増やしていき、最終的に10セット行います。
個人差等はありますが、ヤッソ800のトレーニング方法が注目されているのは、
10セット行った時の800mのタイムが、フルマラソンのタイムに置き換えた場合の目安になる
と考えられている点です。
10セット目の800mが◯分□秒だった場合、
フルマラソン≒◯時間□分–秒
といった感じで、例えば
ヤッソ800を行い10セット目の800mを2分55秒で走った
場合、フルマラソンのタイムも
2時間55分前後で走れるだろう
との目安になります。
一概には言えませんし、ヤッソ800で10セット出来たからといってフルマラソンでサブ3を達成できる保証にはなり得ませんが、あくまでも目安として考えられています。
他にもあるスピードを付けるトレーニング
サブ3を目指す上で必要なスピードを付けるトレーニングは、上記以外にも
- 短距離ダッシュ
- 坂道ダッシュ
- 勾配ラン
- トレイルランニング
- ウインドスプリント
などもあります。
いづれにしてもスピード付ける系のトレーニングは正直キツいものがありますが、スピードが付くだけでなく
- 呼吸循環器系の強化
- 最大酸素摂取量の向上
- 筋持久力の向上
- 乳酸が溜まりにくい筋肉への改善
など多くの効果が見込めるようになりますし、した分だけちゃんと結果に反映されてくると思います。
量をこなす

多くの長距離ランナーの間では、
距離はウソをつかない
って言葉が、
自分の走った距離は結果にきちんと反映される
って意味でよく使われています。
どんなペースで走ったとしても、走った分だけしっかりと身体がマラソン仕様になっていきますし、必要な体力も自然と付いてきます。
長距離を走ることに対する肉体的・精神的な耐性を付けるって意味でも走る距離を積み上げていくことは大切です。
サブ3達成者の走行距離
サブ3達成者の多くは、最低でも
週に1〜2回は30〜40kmの長距離ランを採り入れている
ケースがほとんどですし、その他のトレーニングと合わせば月間走行距離として
300〜400kmを走っている
との意見が大半でした。
また、サブ3を目指すランナーの多くは
- 基礎体力を付ける期間
- 心肺機能をあげる期間
- スピードを付ける期間
- 長距離耐性を付ける期間
などを分けてトレーニングしている場合が多く、トータルで
6ヶ月〜1年の期間を設けてトレーニングしている
方がほとんどな印象を受けます。
サブ3達成のためのトレーニングを自分で行っていく場合、結構孤独でもありますが
走行回数を増やしつつ、走行距離をコツコツと延ばしていく
ことが大切な要因と言えそうです。
サブ3達成者が選んでいるランニングシューズ

サブ3達成者の多くが選んでいるランニングシューズの特徴として、
- 軽量性
- 反発性
- クッション性
がいづれも高水準で備わっているシューズ
が条件となっている傾向にあります。
軽いシューズは脚への重さ的な負担を軽減してくれますし、反発性はスピードを出す上で重要な要素になります。
クッション性は脚への衝撃を和らげてくれるので、持久性に大きく影響します。
特に近年ではランニングシューズを開発している各メーカーの技術躍進もあり
がトレンドになりつつあるようです。
また、サブ3を目標とするランナーは
- 練習用
- レース用
- スピード強化用
- 身体作り用
など、使用目的でランニングシューズを使い分ける分けるランナーも多く見受けられます。
そこで、
- クッション性
- 反発性
- 軽量性
がいづれも優れたランニングシューズで
- 練習用
- フルマラソン用
- 兼用できる
などの条件を満たすようなランニングシューズを下記にピックアップしてみましたので、何かの参考にしていただければと思います。